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日本海の
佐渡は極上ダイビングアイランド
コブダイ・佐渡ブルー・魚群!

佐渡島

佐渡島は日本海随一のダイビングアイランド。新潟の沖に浮かぶ日本最大級の島ということは知られているものの、ダイビングが年間を通じて楽しめるということを知る人は少ないかもしれません。しかも潜った後のグルメや観光などアフターダイブも充実。まだ行ったことのない方はぜひリアルに体験してほしいエリアです。

※2023年6月末現在の情報です。

佐渡の夏は魅力いっぱい!

佐渡島の主なダイビングエリア

佐渡島マップ

Map画像提供/フリーウェイ

「北小浦」へGO! コブダイの繁殖行動が見もの

「北小浦・赤岩」のボス、ヤマト

「北小浦・赤岩」のボス、ヤマト
写真/フリーウェイ佐渡店

太陽が高くなり、日の光も強い7月。佐渡の海で一番潜ってもらいたいのが島北東の「北小浦(きたこうら)」。特に北小浦の「赤岩」では巨大なコブを持つコブダイに会えることで有名です。
しかもこの時期は、オス同士の縄張り争いやメスの取り合い、メスへの求愛行動、産卵行動などコブダイのさまざまな生態を観察することができます。
また、コブダイには階級闘争のようなものがあって、トップにいるものがメスに求愛できるのですが、「『北小浦・赤岩』のボスに君臨するヤマトはボスになって約10年が経過しました。体の傷も増え、年々迫力が増してきました」と現地ダイビングサービス《フリーウェイ》の小出博之さんが言うように、ボスのヤマトの迫力たっぷり姿を近くで観たり撮ったりできますよ。

シミズイソコケギンポ

シミズイソコケギンポ
写真/F.WAVE

また「北小浦」ではコブダイだけでなく、「キジハタもフレンドリーで記念撮影ができます」(《佐渡潜水》の正司 正(しょうじ ただし)さん)、「漁礁のメバルやメジナの魚群も見ものです。またシミズイソコケギンポやヒメタツなどマクロ生物も豊富で、いろんな潜り方が楽しめます」(F.WAVE/登内美柚希(とないみゆき)さん)と、ほかの見どころも多いので、一日「北小浦」で過ごしてもいいでしょう。

「虫崎」で“佐渡ブルー”を味わって!

透明度抜群の“佐渡ブルー”に染まるネンブツダイの群れ

透明度抜群の“佐渡ブルー”に染まるネンブツダイの群れ
写真/F.WAVE

初めて佐渡の海を潜って驚かされるのが水中の明るさ。海底は白砂で、夏は透明度がグンとアップして、南国のような景観なのです。
《F.WAVE》の登内さんがオススメの「虫崎」(北小浦のすぐ南に位置)は、「アカモクの立派な海藻林もさることながら、透明度が上がると白い砂地に青い海が映える、日本海なのに南国のようなポイント。夏はチャガラ、クダヤガラの幼魚の群れが輝きます! 30mの深場にはネンブツダイの群れや、アカアマダイなど深海の魚が上がってくることも」とその見どころを語ってくれました。

「片野尾」の大きなマダイも見もの

巨大なマダイが間近に!

巨大なマダイが間近に!
写真/佐渡潜水

これからの見どころとして、佐渡の東部にある「片野尾(かたのお)」を挙げてくれたのが小出さんと正司さん。というのも、大きなマダイが間近で見られるほか、回遊魚も頻繁に目撃されているから。また、ダイバーよりも大きなサビカラマツ、ウミカラマツや一面に広がるアマモ場の美しさも見ものです。

南部の小木エリアは生態ウオッチングがおもしろい!

佐渡島はとても大きくて南部の小木エリアでは、ほかとはまた違ったダイビングが楽しめます。《小木ダイビングセンター》の高嶋廣光さんがオススメするのは「イワシグリ」と「千石」。両方とも南部にあるスポットです。
「『イワシグリ』では6月末にオキタナゴの出産が目の前で見られます。『千石』ではジョーフィッシュの口内保育が観察できます」とのこと。オキタナゴは卵ではなく、魚の状態で子どもを出産する珍しい魚。7月頃にまだ見られるといいですね。

佐渡の海は一年中楽しい

日本海にあって気温も水温も低いイメージのある佐渡島では、潜る期間が限定されていると思う人も多いかもしれませんが、実は一年中楽しめるのです。確かに冬は水温が低くなりますが、暖流の対馬海流のおかげで予想よりも暖かく、夏は南国のような景観にふさわしい高さに! 春夏秋冬の魅力を現地のダイビングサービスの皆さまに伺いました。

春の海は爆発的に増えるウミウシほか生物三昧

ハゴロモウミウシ

ハゴロモウミウシ
写真/F.WAVE

ホテイウオの幼魚

ホテイウオの幼魚
写真/フリーウェイ佐渡店

◎水温が10℃を切ることもありますが、春濁りと豊かな海藻林のおかげでウミウシだらけに。海藻や定置網の跡を探すと、ハゴロモウミウシなど美しいウミウシに出会えることも。(F.WAVE)
◎雪解け水の影響で水温と透明度が一年で最も低くなります。ただ栄養が豊かになった海の中ではウミウシ類が爆発的に増えていきます。種類も数もが多く、時間を忘れて探してしまいます。人気のダンゴウオとホテイウオの幼魚も出てくる季節です。また岩の隙間ではチャガラやサビハゼが卵保護をしておりマクロの最盛期となります。(フリーウェイ佐渡店)
◎海藻の林が見え、ダンゴウオやミズダコが見られます。ワカメやコンブが食べられます。(佐渡潜水)
◎コブダイの恋の季節・迫力ある縄張り争いから雄・雌の産卵シーンが見られます。(小木ダイビングセンター)

夏は地形も魚群も生態も楽しい!

ホンダワラの群生

ホンダワラの群生
写真/フリーウェイ佐渡店

イナダトルネード

イナダトルネード
写真/F.WAVE

◎透明度が上がるにつれて、魚群が充実する時期です。初夏はコブダイの繁殖期のため縄張り争いが観察できることもあります。春先に孵化した幼魚が成長し、浅場ではチャガラやクダヤガラが雲のような群れを作りだします。ブリの若魚、イナダがトルネードのように周りを取り囲むことも!(F.WAVE)
◎ジョーフィッシュの口内保育から、アカオビコテグリの産卵期など。(小木ダイビングセンター)
◎透明度が増し海は穏やかになる。地形を楽しめる姫津や小木などワイド派ダイバーには魅力的な季節。(佐渡潜水)
◎美しい海藻の景色。水温の上昇とともに、魚の子供たちがどんどん増えて海がにぎやかになっていきます。透明度が上がっていくこの時期は海の中に光の世界も広がります。また夏の初めには海藻が繁茂した豊かな景色を見ることができます。(フリーウェイ佐渡店)

秋は回遊魚の季節

アジの群れ

アジの群れ
写真/フリーウェイ佐渡店

巨大エチゼンクラゲ

巨大エチゼンクラゲ
写真/F.WAVE

◎回遊魚の季節。アジ・スズメダイの群れが絨毯のようびっしり! それを狙う寒ブリ・ヒラマサなど迫力満点のシーンが目の前で見られます。(小木ダイビングセンター)
◎アジやチャガラなど小魚が群れ、回遊魚の遭遇率も増してきます。エビ、カニの美味い季節。(佐渡潜水)
◎一年で最も魚影が濃くなる季節です。アジ・チャガラ・イワシはダイバーを360℃包み込みます。太平洋側と比べると魚種は少なくなりますが、一種の量が多いのが魅力です。(フリーウェイ佐渡店)
◎初秋は水温が30℃に届くような日もあり、透明度もピークを迎えます。小型のマアジ群にアタックする大型のヒラマサには驚かされます。また、成魚とは打って変わってかわいらしい、コブダイの幼魚が見られるように。エチゼンクラゲ等、浮遊生物も多い季節です!(F.WAVE)

冬は北の海ならではの生きものが見もの

アイナメが海藻のたもとに産みつけた卵を保護しています

アイナメが海藻のたもとに産みつけた卵を保護しています
写真/フリーウェイ佐渡店

サクラダンゴウオとウミウシの仲間

サクラダンゴウオとウミウシの仲間
写真/F.WAVE

大きなミズダコ

大きなミズダコ
写真/小木ダイビングセンター

◎モノトーンの季節、ウミウシや季節来遊魚も大きくなる。ウミウシが多く出現。寒ブリや牡蠣の美味しい季節。(佐渡潜水)
◎生命を感じる海。アイナメの卵保護、ホテイウオの卵保護、ヤリイカの産卵などが見られます。卵の中で子供が成長していく様子は、被写体として面白いですし、生命を感じるシーンです。陸上も冷える季節ですが、海の中は激熱です。またナイトダイビングではサクラダンゴウオの成魚を観察しています。(フリーウェイ佐渡店)
◎アイナメが婚姻色で黄金色に。雄が卵を守る様子が観察できます。また、日の短い冬のお勧め、ナイトダイビングではサクラダンゴウオやホテイウオの抱卵が狙い目。ミズダコやアカエイ等大型の生物も見逃せません。(F.WAVE)
◎海藻の林の中にこの時期にしか見られないホテイウオ・アイナメ・ヤリイカなどの産卵、またそれらを狙うミズダコなどが観察できます。(小木ダイビングセンター)

佐渡で必ず見てほしい!

大きく育ったキジハタ!

写真/フリーウェイ佐渡店

写真/フリーウェイ佐渡店

「魚の保全に力を入れている北小浦地区では大きく育ったキジハタがたくさん生息しています。ダイバーに慣れているので目の前まで接近して観察や撮影できます。私はキジハタの目の輝きが大好きです」(フリーウェイ佐渡店/小出さん)

フレンドリーな魚たち

コブダイをどアップで撮影することもできます

コブダイをどアップで撮影することもできます
写真/佐渡潜水

「コブダイはじめキジハタやメバル、マダイなど美味しそうな魚が目の前に普通に泳ぐ光景は佐渡ならでは」(佐渡潜水/正司さん)

真っ青な夏の佐渡の海

“佐渡ブルー”と呼びたくなるほどの透明度

“佐渡ブルー”と呼びたくなるほどの透明度
写真/F.WAVE

「真っ青な夏の佐渡の海は必見です。夏から秋にかけて透明度が一番いいときは、水深25mの水底から水面のボートが見えるほど。天気がいい日の水中はとても明るく感じます」(F.WAVE/登内さん)

迫力のコブダイの喧嘩

佐渡といえばやっぱりこれ!「コブダイの迫力ある喧嘩シーン」(小木ダイビングセンター/高嶋廣光さん)

佐渡の最大の魅力、教えてください

コブダイの喧嘩シーン

コブダイの喧嘩シーン
写真/フリーウェイ佐渡店

ダイビングサービスの皆さまに最後に佐渡嶋の海の最大の魅力を伺いました。
◎冬の厳しい寒気と夏の暖流が生み出す水温差があるからこそ、一年を通して水中の変化が大きく、潜りに行く度新しい発見があること。昨シーズンは例年になく季節回遊魚がとても多く、今までとは違う海のようでした。今年もどんな海になるのか期待です!(F.WAVE/登内さん)
◎世界には有数のダイビングエリアがありますが、その中でも四季により変化がある海だと思います。その四季折々に見られる生物・風景。これが佐渡の海と感じています。(小木ダイビングセンター/高嶋さん)
◎四季を通して海の色や海藻、魚たちが変わること。四季の変化が楽しめること。(佐渡潜水/正司さん)
◎コブダイの生態観察:6月はコブダイの繁殖期です。オス同士の縄張り争い・ペアリング・産卵を狙って観察できるのは佐渡の最大の特徴です。特に100cm近い大きなオス同士が喧嘩している様子は大迫力!何度見ても興奮します。(フリーウェイ佐渡店/小出さん)

アフターダイブも楽しい佐渡

大野亀のトビシマカンゾウが見ごろ

海の見える丘に一面に広がるトビシマカンゾウの花

海の見える丘に一面に広がるトビシマカンゾウの花
写真/F.WAVE

《F.WAVE》の登内さんによると、6月は大野亀のトビシマカンゾウが見頃! 海に張り出した巨岩がオレンジ色の花で埋め尽くされ、夕陽に照らされる様子は絶景とか。北小浦や虫崎からも近いので、ダイビング後に立ち寄ることも可能です。

小木半島なら万畳敷きからの夕日

万畳敷きからの夕日

万畳敷きからの夕日
写真/小木ダイビングセンター

《小木ダイビングセンター》の高嶋さんのオススメは小木半島の万畳敷きからの夕日。水平線に沈む美しい夕日は一生モノの美しさです。また、佐渡の地酒、海の幸も堪能していただきたい!と高嶋さん。ホント、どれもこれも美味しいものばかりです♪

ジオパークと温泉

《佐渡潜水》の正司さんのオススメは2つ。まずひとつ目は佐渡はジオパークの島で、東浜側の内海府海岸と西側の外海府海岸の様相を見比べていただきたいとのこと。2つ目は温泉。温泉宿が多いので、温泉に浸りながら疲れを癒しては?

人気のスイーツ

おすすめは《マッテラート》のジェラート

おすすめは《マッテラート》のジェラート
写真/フリーウェイ佐渡店

《フリーウェイ佐渡店》の小出さんのオススメはこだわり素材を使ったジェラート屋さん《マッテラート》。両津港から車で約10分なので、ダイビング後にもアクセスがいい。特に佐渡産いちごを使った「いちごジェラート」が絶品!! ほかにもはちみつ、チョコ、マンゴー、ピスタチオなどフレーバーがいっぱい。

2023年、イベント情報

2023年7月8日(土)、9日(日)に佐渡ダイビング協会主催「水中七夕ダイビング」が開催されます!
8日が北小浦地区、9日が小木地区で、水中に設置した笹に願いを込めて書いた短冊を付けに潜るもの。
ダイビング後は佐渡産の新鮮な魚介類や食材を使ったランチが振る舞われます! ダイビングとともに佐渡の美味しいご飯を楽しめる人気のイベントです。

また、11月には水中クリスマスのイベントも開催予定。各ダイビングサービスの情報をチェック!

佐渡島へのアクセス情報

新潟港、直江津港から佐渡島へ

佐渡島へは新潟県にある2つの港(新潟港、直江津港)からジェットフォイル、カーフェリー(新潟港のみ)が出ています。
車で移動する方はカーフェリー、電車などで新潟へ行く場合はジェットフォイルがオススメです。
新潟港からは佐渡島中部の両津港へ、直江津港からは佐渡島南部の小木港へアクセスします。
所要時間は新潟港-両津港がジェットフォイルで約1時間7分、カーフェリーで約2時間30分。
直江津港-小木港はジェットフォイルで約1時間15分です。

ちなみに、佐渡島は車で一周すると休憩なしで7時間はかかるといわれるほど大きな島。港間のアクセスも時間がかかるので、送迎をお願いする場合はどちらの港に到着するか確実に知らせましょう。

どちらの港が便利?

新潟へ飛行機や新幹線で行く場合は、新潟港。上越妙高駅まで新幹線で行く方は直江津港がオススメです。
具体的には関東・東北からは新潟港、北陸・中部・関西からは直江津港が便利。
ダイビング器材はあらかじめ現地にゆうパックなどで送っておくといいですね。

協力/佐渡スキューバダイビング協会
写真・海情報提供者/F . W A V E 登内美柚希、佐渡潜水株式会社 正司 正、小木ダイビングセンター 高嶋廣光、フリーウェイ佐渡店 小出博之(敬称略)