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STOP! 潜水事故
CASE17 フリーフローでエア切れに

CASE17 フリーフローでエア切れに

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。
そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

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CASE17 フリーフローでエア切れに

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

8月のある日、Nさん(40代男性)は友人3名とともにダイビングをしていたが、一人行方不明になってしまった、捜索していた友人がNさんが海底でレギュレーターを外して沈んでいるのを発見。引き揚げられた後、病院に搬送されたが、溺死が確認された。
BCの予備レギュレーターから空気漏れが見つかったことから、ダイビング中にエアがなくなり、パニックに陥ったものと推定される。

直接の原因バディ不遵守 器具の不備・取り扱い不注意 技量の未熟

対処法

 ダイビング中の起こる事故、特に死亡に至る事故には、原因は1つだけでなく、たくさんの要因が絡まって起こることが多いといわれる。この事故も原因は1つだけではなく、いくつかの不幸な要因から起こっているようだ。

 まず友人3名とともにダイビングをしているというが、一人で行方不明になったという時点でバディシステムが崩壊していると考えられる。  このコーナーで何度も書いているが、ダイビングはバディシステムが基本。行方不明になることはあり得ない。海況がどうだったのかはわからないが、よほど透明度が悪くない限り、バディが見えなくならないはず。つまりNさんたちはバディ単位で潜ろうという意識が薄かったのではないかと察せられる。

 次に予備レギュレーター(オクトパス)から空気漏れが見つかったという点。事前に器材チェックをしたかどうか。  器材チェックをしたときはオクトパスには異常がなかったのかもしれない。ダイビング中に突然フリーフローが始まったのかもしれない。  激しくフリーフローをした場合の止め方をNさんがもし知らなかったとしたら、パニックに陥るかもしれない。

 また、器材チェックをしたときにオクトパスからフリーフローをしていたとしたら、Nさんではなくても、バディが気がついたかもしれない。つまりやっぱり器材チェックはしていなかったのではなかろうか。

 器材チェックを怠り、さらに、フリーフローの際の対処法がわからなかったら、やっぱりパニックになっても致し方ない。

 このケースの対処法としては

1)バディダイビングを遵守する。
2)ダイビング前にバディ同士で器材チェックを念入りに行なう
3)水中で突然フリーフローしても慌てないの3点が挙げられる。

フリーフローの対処法

 特に(3)の場合、フリーフローをしたら、皆さんもご存じのようにセカンドステージのフェイスを持って、マウスピースの部分を下にし、もう一方の手のひらにポンと叩けば、基本的にはフリーフローは止まる。(上図参照) もし止まらなかったら、バディに浮上サインを送り、ゆっくりと浮上して、ビーチなりボートなりに戻る。このときバディも一緒に行動することが基本だ。
急激なフリーフローをしているときはエアはかなり速いスピードでなくなるけれど、普通に浮上するぐらいのエアはまだ残っているはずなので、もう一方のレギュレーターは必ずくわえて、ゆっくりと呼吸をしながら浮上することがポイントだ。慌てることはないのだ。
万が一、浮上中にエアがなくなっても、バディと一緒であれば、バディから呼吸源をもらって、バディブリージングで上がればいいだけの話。

 技量や経験の未熟さが起こしてしまったこの事故。Nさんがなぜもっと落ち着いて対処できなかったのかが悔やまれてならない。

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