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STOP! 潜水事故
CASE40 潜降中に行方不明

CASE40 潜降中に行方不明

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

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CASE40 潜降中に行方不明

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

友人とダイビングショップが企画するボートダイビングツアーに参加したAさん。
ツアーメンバーやゲスト10名、ショップオーナーとスタッフの2名、計12名。
先にショップオーナーが潜降し、水深18mで潜降ロープを使って順次潜降してくるゲストを待ち受け、
最後にスタッフが潜降してきたので人数を確認したところ、 エントリーしたはずのAさんの姿がない。
付近の海面、海中を捜索したが見当たらないため、海上保安庁に救助を要請した。
オーナーはブリーフィングで、潮流があったことから潜降ロープを放さずに潜降するように指示していた。
Aさんの次に入ったダイバーはAさんがロープを使わずにフリー潜降していたと証言。
流されてしまったものと考えられる。 Aさんは前日もほかのスポットで一緒に潜っており、 体調不良は認められず、持病もなかった。

直接の原因漂流

対処法

過信は災いのもと。

自分にも思い当たる節がある……という方も少なからずいるのではないか。 筆者も『マリンダイビング』でも、ほかのお客さんにも「潜降ロープは放してはダメ」と書いたり言ったりしたりしていながら、実際は流れがそんなにないな、と思ったら、潜降ロープを放してフリー潜降してしまうことがあったことに気づく。 これまではたまたま運が良かっただけで、Aさんのように流されてしまう危険に見舞われることもあるかもしれない。

ガイドやインストラクターが「潜降ロープを持って潜降してください」と言うのは、その海域の流れを知っているからのこと。 それに従わなければ、事故は起きるのだ。

Aさんはダイビング経験も豊富だし、潜降ロープを使わなくても潜降できると思って、ロープを使わなかったのか、もしくは片手では持ち切れない水中カメラを持っていたためにロープを使えなかったのか、などいろいろな推測ができる。 カメラに気を取られていて、または器材など何かに気を取られていて、流されていることに気づかず、気づいたときにはもう誰も見えなくなっていたのではないだろうか。 アゲンストで泳ごうとしてもロープにたどり着けなかったのだろう。

まずは対処法。 もしそういう事態に陥ったら集合ができないわけだから、水面に浮上する。 水面に上がったら、浮力を確保して、持っているフロートを上げて、船などからも見えやすいようにする。 こういう万が一の場合にセーフティフロートは各自が携行しておく必要があるのだ。 だが、Aさんはフロートすら持っていなかったのかもしれない。

そして皆さんにはこうした事故を起こさないための対策を。 当たり前のことだが、ブリーフィングでインストラクターから指示されたことは厳守する。 この場合は、潜降ロープを持って、潜降するという、ただそれだけのことなのだが。 そして、外海の流れが発生するかもしれない海域を潜る場合は、必ずセーフティフロートを持参することだ。

実際、流れがあるところでもたくさんのダイバーがダイビングを楽しんでいるし、潜降ロープを使わないと入れないようなダイビングスポットでも、中に入ってしまえば流れの陰で楽しむこともできる。 ルールを守る。それさえ守れば、危険は回避できる。

実際、このときのゲストの皆さんはAさんが行方不明になったことでダイビングを途中でやめなければならなかったわけで、Aさんの行動は非常に迷惑だったことも忘れてはならない。 自分のためにも、ほかのダイバーのためにも、ルールを守ってダイビングをするように心がけよう。

この季節、ダイビングに出かける方も多いと思うが、安全あってこそのダイビング。 ブリーフィングをよく聞いて、自分を過信せずにルールを守って、ダイビングを楽しんでいただきたい。

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