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STOP! 潜水事故
CASE38 ダイビング中、低体温症に

CASE38 ダイビング中、低体温症に

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

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CASE38 ダイビング中、低体温症に

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

ある年の6月のこと。 インストラクターと事故者を含むダイバー6名の合計7名で、海岸から沖合にあるスポットに向けてビーチダイブを開始。泳ぎ始めたところ、事故者が過呼吸症候群の症状を示し、インストラクターに息が苦しい旨を訴えた。 インストラクターが事故者を確保して陸上に向かったが、途中で事故者の意識がなくなり、海岸到着後119番通報を周囲の人にお願いし、インストラクターはCPRを施した。 救急車で病院に搬送されたところ、蘇生。 低体温症による意識喪失と診断された。

事故者は30代女性で、夜勤明けでダイビングツアーに参加。 寝不足、疲労が重なっていた上に、当日の水温は13℃と低かったにもかかわらず、5mmのウエットスーツだったことから、低体温症が原因で意識を失ったものと考えられる。

直接の原因低体温症

対処法

「低体温症」(ハイポサーミア)については、『潜水事故に学ぶ 安全マニュアル100』(小社刊)のP.165にも書いたのだが、日本近海や極寒地でのダイビングでは、常に気をつけていなければならないこと。

そもそも南の島の温かい海でも、人間の体温(直腸温)は36~37℃なので、普通は体温以下。
水中では、空気中よりも25倍もの速さで体温が奪われていくのだから(これ、OW講習のテストによく出ますよね)、ウエットスーツやドライスーツで保護するのが、鉄則だということはご存じのはずだ。

でも、事故者は水温が13℃と、ドライスーツでもインナーを厚手にしないと寒く感じる海で、5mmのウエットスーツ(ワンピースなのか、ツーピースなのかは定かではないが)だけで潜っていた。
この時点で大きな間違いである。

せめてフードベストを着用するとか、インナーを着てあったかくするとか、方法はあったはずだ。

直腸温が35℃以下になると、低体温症と診断されるわけだが、
35~33℃  軽度  思考力や判断力の低下、運動機能の低下がみられる
33~30℃  中度  震えが激しくなり、心拍数が少なくなり、意識がもうろうとする
30~25℃  重度  幻覚、錯乱状態がみられる。心拍数が明らかに少なくなる
25~20℃  重篤  筋肉は硬直し、心房細動が起こり、こん睡、仮死状態に
20℃以下  ほぼ死亡 と、体温の低下につれて、最後は死亡に至ることすらある。

事故者は睡眠不足で疲労が重なっていたので、かなり早い段階で体温が低下し、身体機能が低下していた可能性もある。

ということから、教訓として学べるのは、
・とにかく保温。ダイビング時は暖かくして潜ること
・睡眠不足や疲労をためたまま、潜らないこと

日本の海の本州・四国・九州沿岸は5月頃、天候も良く、20℃を超えることもしばしばあるが、潮流の関係か、梅雨の長雨の影響か、6月、7月頃になるとそれまで温かかった水温が急に下がることがある。

くれぐれも、直前の情報を手に入れて、水温に見合った装備で潜ること。
それでも水温が急変した場合は、ガマンしないですぐダイビングを取りやめる勇気もときには必要だ。

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