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STOP! 潜水事故
CASE34 1月の海で減圧症

CASE34 1月の海で減圧症

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。
そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

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CASE34 1月の海で減圧症

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

事故者(30代・男性)は1月のある日、当日9時30分ごろから水深15mで約40分間、1本目のダイビングを行ない、1時間以上の水面休息の後、11時30分ごろから水深18mで30分間のダイビングを行なった。
昼食の休憩を挟んで、ゆっくり水面休息をし、15時30分ごろから3本目のダイビングを水深9~12mで35分間行なった後、水深10mと5mで各5分の安全停止をし16時15分ごろ、ボートに上がった。
ボートに上がってすぐ右の腰の辺りから右足全体にかけてしびれを伴うマヒの症状が発生。
すぐに港に戻り、近くの診療所に搬送。応急処置の後、
海上保安庁のヘリコプターで病院に搬送され、減圧症と診断。治療を受けた。
当日の水温は19℃前後だった。

直接の原因減圧症

対処法

残念ながら減圧症に罹患してしまった事故者。
1本目より2本目の最大水深が深いという点で、ルールを冒している。
でも、現状では時々そういう状況に陥ることもあって、多くの場合、減圧症に至ることはないのも事実。
また、おそらくダイブコンピュータ上では問題はなかったのだろうし、潜水時間も長すぎることはないようだ。
水温は19℃と、低すぎることはないように思えるが、この事故者にとっては通常よりも低かったのではないかと推察する。

水温が低い海でのダイビングは、体温喪失につながる。
体が冷えると血液の循環が悪くなり、それにより窒素の排出がしにくくなるのも事実。
この事故者の寒さ対策はどうだったのか?

体温は頭から放熱しやすいので、絶対にフードはかぶること。
また、手足を温めるためのグローブ、ソックスは低水温時には着用すべきだ。
もちろん、ウエットスーツやドライスーツの着用に加え、体を温めるためのインナーを着用することも大切だ。

この点で、事故者に欠いているものがあるとすると、減圧症のリスクは高まったのではないだろうか。

それにしても、ルールにのっとってダイビングしても、減圧症になってしまうことがある。
潜水医学の先生やダイビングインストラクターがこれまでもあちこちで発表しているが、私たちは減圧症にかからないために、細心の注意を払わなくてはならない。

減圧症を予防できると考えられる因子は、月刊『マリンダイビング』の連載でおなじみの潜水医学者、
山見信夫先生によると
【ダイビング前】
・ダイビングのためのメディカルチェック
・潜水前水分補給(水分400ml以上)
【ダイビング中】
・ダイブコンピュータの遵守
・ダイブテーブルの使用
・ナイトロックスの正しい使用
・安全停止3分間以上
【ダイビング後】
・水面休息1時間30分以上
・潜水後水分補給(水分400ml以上)

など、該当する項目が多ければ多いほど予防ができるという。

1本目より2本目に深く潜るというダイブプランを立てざるを得ない現地の状況もあるのかもしれないが(潮流などの関係で)、ダイビングサービスサイドもほかに方法はないのか、今一度しっかり考えていただいて、安全で楽しいダイビングを提供してほしい。

ゲストであるダイバー側としては、水温の低い海でも、十分に保温をすれば潜れるし、減圧症を予防するための上記項目を守れば、リスクは限りなくゼロになる。
しつこいようだが、安全があってこそダイビングは楽しめるもの。
レジャーではあるけれど、守るべきことは守って、楽しく潜りたい。

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