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STOP! 潜水事故
CASE31 ドライスーツ着用でパニックに

CASE31 ドライスーツ着用でパニックに

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。
そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

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CASE31 ドライスーツ着用でパニックに

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

友達とダイビングショップのファンダイビングに参加した事故者。ほかのゲスト3名とインストラクターの計6名で1本目のボートダイビングへ。アンカーロープを伝って潜降したのだが、事故者はダイビング経験本数が12本目で、しかもドライスーツ着用のダイビングが初めてであったため、インストラクターがつきっきりで浮力調整を手伝っていた。
潜降が終わり、水深20m付近で水中生物を観察中、事故者が息苦しさからパニックとなり、自らウエイトを外して急浮上してしまった。これに気づいたインストラクターが事故者を追いかけて浮上。海面で仰向けになって上半身を起こそうともがいている事故者を確保。「苦しい」と訴えたことからドライスーツのネックシールを開放し、BCのエアを少し抜いて気道を確保したところ、口から水と泡を吐き、意識も薄くなってきた。器材を外してダイビングボートに揚収、応急処置を施した。命に別状はなし。

直接の原因パニック

対処法

2015年11月10日に発売される『マリンダイビング』12月号の人気連載「ビギナーでもわかる潜水医学」で大岩弘典先生が「パニックを克服する方法10」を執筆されている。秀逸なのでぜひご覧いただきたいのだが……。

PRはさておき、この事故は海上保安庁に報告されることがないケースもあるのではないかと推測される事故だ。または急浮上しないまでも初めてドライスーツを着たときに3割ぐらいの人が感じたことのある不快感なのではないだろうか。

事故に至ったのは、急浮上してしまったことが最大の原因だが、
「ドライスーツを使用して初めてのダイビングだった」
ことは、肉体的にも精神的にも多大なストレスだったのではないだろうか。

おそらくインストラクターもその辺のことがあって、
かなり事故者を監視していたようだが、水深20mでほかの人にも魚を見せていたため目を離した瞬間の出来事か、
おそらく水深20mで最初は事故者が落ち着いていたので、大丈夫だと油断したためか。

いずれにしても、潜降のとき、ドライスーツの操作を手伝ってあげなくてはならないぐらいだったのだから、目を離してはならないダイバーであったことは確かだ。

既にドライスーツを着こなしている人には関係がないことだが、
・しっかりドライスーツ・スペシャルティコースを受ける
・できればダイビングプールで練習する
など、いきなりドライでファンダイブに海に行くのは避けるべきなのではないだろうか。
しかも水深20㍍といえば気圧変化が大きいので、ドライスーツの操作は自分でできるようになっているべきだ。

また、
パニックになっても急浮上は絶対しない
ということも、心しておきたい。

何度も言うようだが、
気分が悪い、苦しいと感じたら
まずはその場にとどまって、深くゆっくりとした呼吸をする。

これが最も大切なことである。

また、インストラクター側も
初めてのドライというゲストをインストラクターが水深20mまで連れていったのは
ほかにゲストもいて仕方なかったという事情もあるのかもしれないが、
もっとほかに選択がなかったのかという疑問は残る。

でも、ダイビングを楽しむのは自己責任。
どうせ楽しむのなら、ドライスーツの操作方法をマスターしてからでも遅くなかったのでは?
苦しい思いをしなくてもよかったのでは?

皆さんもそういうことにならないように、ご注意を!

「STOP! 潜水事故」の読者の皆さま
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