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水中写真がうまくなる!!
第14回 ダンゴウオをかわいく撮ってみよう!!

水中写真がうまくなる!! ~プロが教える撮影テクニック~

みなさん、こんにちは。月刊『マリンダイビング』のカメラマンのはらだまです。
この連載では、水中写真の撮影機材や操作の方法、撮影のコツなどを、水中写真を始めたい、うまくなりたいという方に紹介していきます。ぜひ撮影のときに参考にしてみてください。

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小さな人気者、ダンゴウオを写そう
撮影地:福井県・南越前

撮影機材を準備しよう

小さなダンゴウオは、フォルムや表情から冬の人気被写体です。同じような色の場所に擬態しているので、見つけるのは大変ですが、素早く動き回る生き物とは違うので、じっくりと撮れると思います。コンデジやマクロレンズのないミラーレス一眼では、マクロモードだけでは寄りきれず、小さく写ってしまうので、クローズアップレンズが必要でしょう。最近のデジカメは、マクロ撮影が得意な機種もあるので、その場合はクローズアップレンズは不要です。ミラーレス一眼や一眼レフでは、マクロレンズをセットしましょう。高倍率のクローズアップレンズを使うと、小さな生き物も大きく撮れるので、使ってみるのもありかと思います。
また、接近して撮るため、内蔵ストロボだけでは光が当たらないこともあるので、外部ストロボやライトを使っての撮影がおすすめです。

クローズアップレンズを使って撮影してみよう

近接撮影が得意なデジカメなら、クローズアップレンズなしでも撮影が可能だ

かなり接近しての撮影になるので、外部ストロボやライトを併用したい

動きの遅い被写体でもピントはずれる

ちょこちょこ動き回る生き物と違い、比較的同じ場所にいることが多いダンゴウオですが、それでも正確なピント合わせは難しいものです。陸上で花や昆虫などの小さな被写体を撮る場合は、三脚を使用することもありますが、水中では手持ちでの撮影となりますので、自分の体が微妙にずれれば、ピントの位置もずれてしまいます。そこで、ピントの微調整をデジカメの機能で補助しましょう。被写体との距離が定まらないときは、コンティニュアスオートフォーカス(C-AF、メーカーによって呼称の違いがあります)というオートフォーカスのモードに設定しましょう。これは、フォーカスエリア内の対象物にピントを合わせ続けてくれる機能で、シャッターボタンを半押ししている間、ピントを微調整できます。動きの速い被写体に利用することが多い機能ですが、シビアなピント合わせを要求されるマクロ撮影でも有効な機能です。筆者も水中ではこのモードで撮影をしています。同じような機能で、自動追尾オートフォーカスというものもありますので、自分のデジカメの取り扱い説明書をチェックして、海で使えるように練習しておきましょう。

コンティニュアスオートフォーカスに設定して、わずかなピントのずれを調整して撮影してみよう

背景処理に工夫を

同じような色の周囲と同化しやすいので、撮影時には工夫が必要です。作例1は、絞りをf11で撮影しています。ピントが合う範囲が狭く、ダンゴウオの輪郭は、背景に同化してしまっています。ですので、絞りを開けて撮影する場合は、被写体と背景が区別できるような色の背景になるように撮影位置の工夫が必要になるでしょう。
絞り優先オートが使えるデジカメなら、自分で任意の被写界深度を設定できるので、絞りを変えながら何枚も撮影してみるのがいいでしょう。

作例1 背景とダンゴウオが同じような色で溶け込んでしまった
ニコンD3100 タムロン SP AF 60ミリF/2DiⅡ ノーティラス シーアンドシーYS-110α f11 1/60 ISO400
撮影地:福井県・南越前

背景と輪郭が同化しないように、背景を選んで撮影
ニコンD3100 タムロン SP AF 60ミリF/2DiⅡ ノーティラス シーアンドシーYS-110α f14 1/60 ISO400
撮影地:神奈川県・葉山

絞り優先オートで、絞りを何段か変化させながら好みの絞り値を見つけてみよう

表情が見える高さ、角度を探そう

ポテッとしたフォルムも表現したいが、愛嬌のある口元などもしっかり表現したいものです。それには、被写体と同じ高さから撮影することで、可能になるでしょう。低い姿勢での撮影になり、通常よりもさらに不安定な姿勢になりますので、しっかりとデジカメを持って、ピント合わせに集中しましょう。

被写体と同じ目線で撮影したことで、ダンゴウオの表情もわかるように撮影できた
ニコンD3100 タムロン SP AF 60ミリF/2DiⅡ ノーティラス シーアンドシーYS-110α f20 1/60 ISO200
撮影地:神奈川県・葉山

「天使の輪」にも挑戦!!

成魚のダンゴウオでも2,3cmという小さな被写体ですが、さらに小さな幼魚もがんばって撮影してみましょう。幼魚には頭部に丸い輪があり、成魚とは違ったかわいさがあります。基本的な撮影の注意点は成魚と変わりませんが、わずか数mmの大きさなので、さらにピントの正確さやシャープさが求められます。コンデジの顕微鏡モードや、高倍率のクローズアップレンズを使って大きく撮影するのもいいですし、小さく撮影して、周辺環境と併せてみるのもいいと思います。

「天使の輪」が残る幼魚を撮影。絞りを開け気味にして、ボケの範囲を大きくした
ニコンD3100 タムロン SP AF 60ミリF/2DiⅡ ノーティラス シーアンドシーYS-110α f9 1/60 ISO400
撮影地:神奈川県・葉山

まとめ

今回は冬のこの時期に撮ってほしいダンゴウオの撮り方のコツについて解説しました。
小さな被写体ですが、じっくりと撮って、かわいさを表現してほしいですね。
寒さ対策も万全にして撮影に臨んでください。次回もお楽しみに。

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原田 雅章
1972年3月埼玉県生まれ。
日本大学芸術学部写真学科卒業。
大学在学中に沖縄を何度も訪れ、島の風景や人々に感動しスクーバダイビングを始める。
卒業後、(株)水中造形センターに入社。
同社出版物である『マリンダイビング』などの雑誌で活躍中。
国内は、伊豆半島、紀伊半島、沖縄各島など、海外は南の島を中心に、太平洋、インド洋、カリブ海など20ヵ国以上を撮影。
ダイビング経験は23年、約4500本の潜水経験を数える。
雑誌での取材はもちろん、各地でフォトセミナーを開催。"はらだま"の愛称で親しまれる。

次回更新予定日 2018年3月7日

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