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ニュース2017.05.23

房総の波左間沖にメガマウスが登場!

去る5月22日(月)朝4時半頃、東京湾の入り口にあたる、
千葉県館山市の栄浦漁港の沖約1kmにある定置網に、非常に珍しいサメ、メガマウスがかかった。

 漁業者の連絡を受け、《波左間海中公園》の荒川寛幸さんが駆けつけ、生きたまま、メガマウスを捕獲。
マンボウやジンベエザメの観察でもおなじみの“マンボウランド”にその個体を移した。

写真提供/《波左間海中公園》荒川寛幸

写真提供/《波左間海中公園》荒川寛幸

マンボウランドで泳ぐメガマウスの映像は22日のうちにNHKをはじめ、各放送網で紹介されたので
ダイバーのみならず一般の方も映像を見たのではないだろうか。

 メガマウスの「メガ」は“巨大”、「マウス」は“口”の意味で、このサメの大きな特徴を言い表している。
生態はほとんどわかっておらず、2014年シャークジャーナリストの沼口麻子さんが『マリンダイビング』連載でメガマウスの公開解剖のレポートをしていたが、どんなところで捕食して、どんなところで繁殖しているのか、まったくわかっていないという。

世界でもメガマウスの目撃例は100例ほどあるというが、日本では約20例。
特にここのところ、4~5月に多いような気がするのは気のせいだろうか。

波左間にやってきたメガマウスは全長約5mのメスで(サメはメスのほうが個体が大きい)
プランクトン食だけあって、とてもおとなしく、マンボウランドの中を泳いでいたという。

 それにしても、生きているメガマウスと一日だけでも泳げるとは何という奇跡!
しかも、東京湾にもメガマウスが入ってくるという現実にも驚きだ。
残念ながら23日、メガマウスは息を引き取ったというが、
今後、受け入れ先未定ではあるが研究のために水族館に運ばれる予定だとか。

 豊かな東京湾の海。《波左間海中公園》では、これまでもジンベエザメやマンボウなどが現れ
ダイバーが一緒に泳げるよう提供してくれているが、これからもどんな大物が出てもおかしくない。楽しみだ。

 予約・問い合わせ:波左間海中公園
http://www5e.biglobe.ne.jp/~o_hasama/

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