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アクセスがラク~なのに、海も抜群! アニラオ

沖縄北部

フィリピンのトラディショナルスタイルの、バンカーボートでダイビングスポットへ。
沖に見えるのはアニラオを象徴するソンブレロ島(帽子=ソンブレロの形をしている)

日本から航空便が非常に多くて便利なマニラ。
ここから近いダイビングエリアがあれば、ちょっとしたショートバケーションでも十分に行けるのに……。
そんな方にオススメなのが、アニラオ。
7~8年前からダイブリゾートも急増し、フィリピンで一番注目されているダイビング天国なのだ。
■写真/原田雅章

色鮮やかな海中世界は、生き物にとっても楽園
アニラオで押さえるべきダイビングスポット
Diving Sites where you have to dive in Anilao

ソンブレロ島 Sombrero Is.

正直、アニラオで押さえるべきポイントがたくさんあって、かなり悩ましいお題なのだが、今回、プロのダイビングガイドたちが集まる研修旅行で潜ったのは、押さえるべきスポットのトップクラスに近いと思うので、その3スポットを挙げたいと思う。

まずはソンブレロ島。アニラオのある半島の南西に浮かぶ、帽子(ソンブレロ)の形をした島だ。
島の近くに近づくとまた違う形に見えるのだが、それは置いておいて……。

岩が屹立する「ソンブレロ島」の周囲にできたハウスリーフを潜るスタイル。
リーフの棚からドロップオフにかけて、もう海底が見えないぐらいにサンゴ、ソフトコーラル、カイメンなどが海底に広がっていて、その周りでチョウチョウウオやハナダイ、スズメダイなどがぐっちゃり群れている。その色鮮やかさといったら、ホント、夢のよう。ワイドレンズ必携である。

それでいて、ウミウシも種類や数が多く、今回はセグロリュウグウウミウシの交接シーンも見られた。

水深25~26mぐらいのドロップオフの壁沿いでは、アニラオがあるルソン島の名前が付いたルソンハナダイ、スズメダイの仲間の中で唯一子育てをするスパイニークロミス、親が仔の体から栄養分を補給しているというミステリアスなコンビクトブレニー(仔たち)の群れ(たまに親も見つかるようだ)などなど、じっくり見れば見るほど、さまざまな魚と、ユニークな生態に出会える。
今回お世話になった《アイヤナル・ビーチ&ダイブ・リゾート》から約6km、ボートで約20分。

キルビスロック Kirby’s Rock

南に浮かぶマリカバン島のそばにあるスポット。大きな岩の島にバンカーボートを寄せエントリーすると、ストンと垂直に落ちるダイナミックなドロップオフが。その先に2つの大きな根が立ち上がっていて、海のダイナミズムと色とりどりのフィッシュウオッチングが味わえる。

2つの隠れ根の周りはハナダイ系が好きなダイバーにはたまらないエリア。
水深25m前後とちょっと深いのだが、ルソンハナダイ、フチドリハナダイ、スジハナダイ、スミレナガハナダイなどが見られる。
また、アケボノハゼやスジクロユリハゼ、ボルケーノシュリンプゴビー、モエギハゼなどハゼ系が潜んでいることも。アオマスクも見つかる。

ドロップオフの壁沿いにはピグミーシーホース、ザンジバルボクサーシュリンプなどのレアものも。

バブルス Bubbles

アニラオの南部、半島の南端には泥砂地が連なっていて、この「バブル」と、隣の「シークレットベイ」、そして「シークレットガーデン」がマックダイビング天国となっている。

だらだらと浅場から水深26mにかけて続く泥砂のスロープ。
水深8~15mの辺りは海底から温泉がわき出ていて、泡がぶくぶくと立ち上がっていることからこのスポット名が付いている。

歩くアカオニガゼ、砂地に擬態するカレイの仲間、ガレ場にいるイッポンテグリ、ウミシダに擬態するニシキフウライウオなどなど、たくさんの魚や生き物が生息していて1ダイブがあっという間(普通はあともう少し、あともう少し……と1時間以上潜ってしまうのだが)。

今回はヘアリーフロッグフィッシュ(カエルアンコウ)の姿もあって、話題に。

ミジンベニハゼも浅瀬の貝殻にいたりする。

アニラオはウミウシの楽園!

不思議なウミウシも!

今回の研修旅行は3月と、アニラオでは年間で一番か二番に水温が低い時期。
(それでも25度ぐらいあったのだが)。
こういう時期はウミウシがとても多いのは日本でも同じ。
あったかい水温でじっくりウミウシが見られるので、フォト派も寒さを感じることなく撮影ができるのだ。

学名はCeratosoma Alleni、英名はアレンズ・ケラトソーマと、学名を英語読みにしただけで和名はない。
写真の上のソフトコーラルに擬態しているウミウシで、真ん中だけがウミウシだと思ったら、両側にもウミウシ!! ガイド力もハンパない。そして、こんなウミウシもいるのか~と、深いため息が。

こちらはセグロリュウグウウミウシが2匹、ナスのようなホヤの下にいて、ヤマブキ色の卵を産み終わったところだと思う。
黄色いのはウミウシのように見えるが、ナマコ。アニラオにはこの黄色のナマコがび~っしりと海底を覆い尽くしているエリアもある。
それにしても、ウミウシはどこでバッタリ会えるか、楽しみである。

海藻の先端から落ちそうなところで踏みとどまっていたのはハナイロウミウシに似ているのだが、種類はよくわからないウミウシ。
可憐な天女の羽衣みたいな衣装をまとっている。
《ヴィラマグダレナ》のすぐ北側にある《エル・ピノイ・ダイブ&レジャー・リゾート》前、「エル・ピノイ」にて(左の写真も)

緑色の海藻に小さな赤いものが。よく見ると、丸々と太ったウミウシだ。
アカズキンリュウグウウミウシに似ているのだが……。
こちらも「エル・ピノイ」にて。

カンナツノザヤウミウシと色合いは同じなんだけど、明らかにリュウグウウミウシ系な体系をしている、こちらも名前不明のウミウシ。
砂地が広がる「バブルス」にて。

今回、ダイビング研修旅行で
お世話になったダイブリゾート

快適なリゾート空間でのんびり潜りまくる!
Aiyanar Beach & Dive Resort アイヤナール・ビーチ&ダイブ・リゾート

今回、研修旅行で利用したのがこちらのダイビングサービス。
ハネムーナーも大満足のロマンティックでオシャレなリゾート施設と客室がご自慢だ。

客室棟とプール。来年をめどにヴィラタイプの客室も建設予定

デラックスルーム。キングサイズベッドを置いてもこの広さ。テラスからは海の眺めが

海辺のテラス。夜、波の音を聞きながら、星空の下、ダイビングの話で盛り上がる。もちろん、しっとりとカクテルを飲みながらのんびりするもよし

広々としたオープンエアのレストラン。朝昼晩とビュッフェスタイル

ダイビングへは目の前の桟橋からスタートできるので、とってもラクチン

Halo Anilao Dive Resort ハロ・アニラオ・ダイブリゾート

《アイヤナール》からちょっとだけ北に行った、こちらのリゾートにも滞在。
こちらにもダイビングサービスが併設されていて、潜って寝て食べて……と夢のようなダイビングライフを送ることができる。
現在は全22室のリーズナブルなホテルで売っているが、ゆくゆくは5スターのホテルにしていく予定なんだとか。

ホテルの客室棟の前にはプールがある。ダイビングサービス前にも別にプールがあるのだ

無人島ピクニックも

航空機搭乗待機時間は何をしよう?
ということで、今回一行が訪れたのは、アニラオ最大級のリゾートホテル《イーグルポイント・ビーチ&ダイブ・リゾート》が所有するセポックアイランドという無人島。《イーグルポイント》からボートで約30分の所にある。

アニラオに比べて、人の手がほとんど加わっていないからか、海の色がキレイ!

スノーケリングで潜ってみた。トロピカルフィッシュがいっぱいというわけではないが、海の中は楽しい!

島では BBQもオーダーできる(事前予約)。大盛り焼きそばに大盛りご飯をあ~ん。って、一人じゃ食べられませんから!

今回の研修旅行に参加してくださったプロのインストラクターの皆さん。アニラオが初めてという方も多く、皆「めちゃくちゃ楽しみました。すごくイイ海でした!」とベタぼめ

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